手触り感のある町との出逢い(遠又香さん #3)

こんな風に愛を語りたくなるような町に東川がなっていたのは、先人たちの努力のおかげだ。

約40年前に、東川町は「写真の町」宣言をしている。

その宣言にはこんな言葉たちが書いてある。

「自然」と「人」、「人」と「文化」、「人」と「人」それぞれの出会いの中に感動が生まれます。(中略)東川町に住むわたくしたちは、その素晴らしい感動をかたちづくるために四季折々に別世界を創造し植物や動物たちが息づく、雄大な自然環境と、風光明媚な景観を未来永劫に保ち、先人たちから受け継ぎ、共に培った、美しい風土と、豊かな心をさらに育み、この恵まれた大地に、世界の人々に開かれた町、心のこもった“写真映りのよい”町の創造をめざします。(後略)

(引用:https://photo-town.jp/about/manifesto

ある人は、東川町に住んでいるのは「この土地が好きだからだ」という。

「町」ではなく、「土地」・「風土」。それは、人間の手では簡単に変えられないもの、むしろ、壊さないようにしないといけないものかもしれない。

100年以上前から受け継がれる風景を、先人たちから受け継ぎ、そこに住み続けている結果、いまの東川という町があるのかもしれない。

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そんな土地に私もこれからどうやって暮らしていくのか、どうやって風景を守り続ける一員になるのか。

まだまだ答えはないし、答えではなく、おそらく問い続けることになると思うけど、楽しみでたまらない。

また今日も、東川町の友人たちと、美味しいご飯とお酒を片手に語りに行こうかなと思う。

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