故郷を呪った自分へ、かける言葉があるのなら(BUBBLE-Bさん #2)

でも、いつしか、そんな考えが古くさく感じるようになった。

それは、これほどネットワークが発達しているのに、まだ住む場所に縛られなきゃならないのか?という疑問と、週末を使って日本を旅して、そこにいる人達と交流する中で、彼らの強烈な地方愛と行動力がとても輝いて見えた、の2点があったからだ。

私はあの時、後ろ足で砂を掛けるように地元を飛び出したから、いまさら地元愛を語るなんてできない。
だから、Uターンするなら、自分のマインドから変える必要があると思った。
もちろん、仕事のやり方も、何もかも。

まずは仲間を作りたいと思って、地元の商工会青年部に入った。
これまで知り合えなかった分野の人々と知り合うことで、少しずつ地元のことが分かってきた。

地元のことを知り、それを発信している人とふれ合うことは、地元を好きになっていくための大切な手段だった。私は地元のことなんて、ほとんど何も知らなかったのだ。

そして、減りゆく人口と高齢化、衰退する商店街、何でも中央優先で後回しにされるなど、どの地方にも共通する問題は、私の地元にも確実にあった。

それに抗うように、みんなで、できる限り盛り上げていく。
少しでも魅力を発信し、多くの人に来てもらう。それをやり続けなければ、誰からも注目されないまま衰退するだけだ。
私が旅して感じた地方の人々の輝きは、そんな危機感と隣り合わせだからこそ、必死に輝いていたのだ。

私は随分と遠回りしたけど、今は地元を、そして地方を盛り上げたいと強く思う。
自分のできることや経験がどこかで役に立つのなら、それに越したことはない。

皆さんは、地元への「愛」はありますか?

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