【仕事編】新しいテクノロジーで持続可能で魅力のある介護を実現する(Saori Hagaさん #1)

私には、身体の左半身が動かない祖母がいました。立ち上がるにも、移動をするにも「痛い、痛い」という祖母のトイレやお風呂を、私は身体の小さい頃からお手伝いをしていました。

次第に、祖母の介護で、祖母自身や家族や親戚が苦しんでいくのを見るようになりました。

関わる人それぞれの生活、それぞれの考え・思い、そこに悪い人はいないのにうまくいかない様子を目の当たりにして、介護って人の力だけでは限界があるなと思いました。

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小学生の頃、いつものようにお手伝いをしていて、祖母の身体はきっともうこのままだろうし、私もそんなにすぐに大人にはなれない。

「もっとお風呂が入りやすくなったらいいのに……」と不思議に思い、
人を何とかすることよりも、環境を変えることに興味を持つようになりました。

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中学の頃、祖母は介護施設で亡くなりました。

祖母が過ごした部屋に片付けに入った際に、
「可愛がってくれたのに、何もしてあげられなくてごめんなさい」
と、子供ながらに自身を追い詰めたこともありました。

普通に考えたら、子供の私は何もできなくて当たり前なのですが、介護で大切な人たちが傷ついていたことが悲しく、かつ子供だったからゆえに、自分ができること以上に、もしかしたらもっと何かできたのかもしれないと思ったのかもしれません。

大学はあまり迷うことなく福祉を学問として学びたいと考え社会福祉学を専攻、
大学へ通いながら介護施設・障がい者支援施設・NPO法人等で働きました。

ある日、介護施設で働いていた時に、ものの配置を変える・環境を変える提案をしたことで、高齢者も働く介護職員も負担が減るという経験をしました。

学生時代の学びを通じて、小学生の頃に感じた疑問を解決したいと改めて考え、
祖母が困っていたお風呂を作っている企業に就職しました。

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