【仕事編】新しいテクノロジーで持続可能で魅力のある介護を実現する(Saori Hagaさん #1)

社会人になってからは、やりたい仕事がすぐにできたわけではなく、
希望しない部署での業務を5年間続けていました。入社1年目から異動希望を出し続けましたが、
「ここは一般企業なので、介護・福祉のことをやりたいならボランティアでやるしかない」と、
営業部長に言われたこともありました。

文系だった私の一番初めの配属は、病院や介護施設を建設している工事現場への営業で、ヘルメットをかぶって工事現場へ飛び込み営業をしていました。当時女性を初めて受け入れる部署、新人で女性であることを理由に、怒鳴られない日はほぼありませんでした。お客さんのところへ行っても、誰一人、口を聞いてくれない。営業の仕事は売上計画を達成すること、成果を出さないと異動ができない。仕方がないので、出社前にお客さんの事務所へ顔を出し、全員に声をかけることを毎日続けました。3ヶ月目、倉庫のおじさんが「あなたよく来るね!」と声をかけてくれたことをきっかけに、口をきいてくれる人が増え、売上も達成するようになりました。その後も、必ず希望の部署に異動すると信じて、どんな仕事でもただがむしゃらに働き続けました。

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6年目に異動が叶い、ものづくり側の部署へ配属になりました。

初めての会議、とても楽しみに出席しました。ただ、マーケティング用語等が頻回に出てくる会議に、今まで営業しか知らない私は圧倒的に知識が足りないと思い知らされました。会議の最後に、開発部長から「発言をしないなら会議に出ている意味がない」と言われ、何とかしなくてはと思い、経営大学院に通い始めることにしました。経営大学院で出会った人たちは、自分よりも若い人も含め、皆自分の意見を持ち堂々と話をしていて、とてもかっこよかったです。私も勉強して同じようになりたいと思いました。 

介護現場での仕事に関わるようになり、やりたい仕事ができる幸せを噛み締めながら、北海道から沖縄まで全国150箇所以上の介護施設を自分の足で訪問し、理事長・施設長と意見交換をしました。

自分の想いを形にすることが難しく悩んだ時には、改めて経営ゼミにも通い、学びました。

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