お茶漬けナイト(ふつうエッセイ #599)

深夜にお茶漬けを食べる。

普段、そんなことはしない。深夜の炭水化物ほど、身体に「こたえる」ものはない。

だが、諸事情あってお茶漬けを食べる。これから仕事に臨むわけでもない、このエッセイを書いたら、おとなしく寝るだけだ。つまり、この炭水化物はただただ胃腸に負担を強いる産物に過ぎない。

お茶漬けを食べながら、今日の朝刊を読む。

国立社会保障・人口問題研究所が公表した「2070年 国内人口8700万人」の記事が一面に配置されている。人口が減る。しかも生産年齢人口の割合が、一気に低くなっている。高齢者ひとりをふたりが支える、のは過去の話。近い将来、高齢者ひとりをひとりが支える、肩車のような形になっていくという。高齢者はたくさんの知恵を持っているけれど、さすがに「肩車」で支えるのは、しんどい。子どもの肩車だって、長時間やっていると疲れてくる。なのに肩車を、一生かけてやり続けろというのは、どだい無茶な話だ。

これからどうなるんだろう。

暗い部屋で、暗澹たる気持ちになる。

やっぱり仕事は、明るいうちにこなした方が良い。だけど、暗澹たる気持ちに目をそらすことはできない。向き合っていかなければ。

その気持ちを忘れないよう、今日はこんなエッセイを残していく。