擦れると痛い(ふつうエッセイ #538)

全く思い当たることがないのだが、なぜか先日から左乳首が傷ついてしまった。

胸のあたりが痛むなあ、なんだこりゃ……。痛む箇所を確認したら、乳首の先端に傷ができている。ほんの僅かな傷だ。なのに、なかなかヒリヒリするような痛みを伴っている。

どうしても痛むので、絆創膏を貼っている。

乳首だって、絆創膏を貼られるなんて思っていなかっただろう。1日貼っていると、貼った箇所が赤くなる。なかなか敏感な部分らしい。

僕はマラソンを走っていたので、レースで乳首が擦れるという話はよく聞いていた。絆創膏やニップルシールを貼って、乳首が擦れるのを防ぐのだが、まさか日常生活で乳首が擦れるとは予想だにしなかった。

ということで、いまは乳首に絆創膏を貼った生活を送っている。当たり前だけど、周りからは僕の乳首に絆創膏が貼られているとは分からない。だけど、僕は乳首に絆創膏を貼っているのだ。

隠しているわけではないけれど、言い触らす必要もない。ちょっぴり情けないが、とにかく傷が癒えるのを待つしかない。

いったい、完治までどれくらいかかるのだろう。(いまのところ3日が経っているが、治る気配はない)

人間の身体は、なんて不思議なんだろうか。