4歳の長男から「なぞなぞ、やろう!」と言われることがある。
もう慣れてしまったが、実家に帰ったときなど、団らんの席でなぞなぞを提案されることがあり、みんなの頭を実に悩ませている。
もちろんインターネットには、ありとあらゆるなぞなぞが落ちているけれど、団らんの席で携帯に頼るわけにはいかない。各々で、オリジナルのなぞなぞを披露しなければいけなくなる。
「そのまま食べても美味しいけれど、焼いたらもっと美味しくなるものはな〜んだ」
こんな、なぞなぞを披露する人がいた。
当人曰く、答えは「卵」らしいが、たらこだって、りんごだって、にんじんだって、たいていのものは焼いても美味しくなる。だからこれは、なぞなぞとして精度が低い。
そもそもなぞなぞの要件とは何だろうか。
例えば「カバンの中にいる動物はな〜んだ?」という、定番のなぞなぞがある。答えはカバだが、当然ながら、カバをカバンに入れることはできない。「カバン」という単語に、「カバ」が入っているから成立するのである。なぞなぞでなく、正解・不正解が問われる問題だとしたら間違いなく不正解で、ハムスターとか、リスとか、そういった小動物が正解になってくる。
でも、なぞなぞとしては「カバ」が正解だし、このなぞなぞは精度も高いと見做されている。
なぞなぞには難易度がある。4歳が答えられるなぞなぞもあれば、大人でも答えに窮するなぞなぞもある。ただ知識があるだけではダメで、「なぞ」という言葉があるように、物事を柔軟に推し図る能力が求められるのだ。
なぞなぞは、答えるのも楽しいし、作るのも楽しい。
いつの時代も、暇な時間を潰してくれる、貴重な遊戯なのだ。