Newsにニュースらしい価値はあるか。(ふつうエッセイ #571)

同じ用途で用いられているが、よくよく考えるとニュアンスが微妙に違う言葉がある。

例えば、Webサイトで新着記事が掲載される「お知らせ」というカテゴリ。Webサイトによっては、「ニュース(News)」「インフォメーション(Info / Information)」というカテゴリ名になっている。

正解はない。

でも、ニュアンスが微妙に違うということは、受け手が想起するイメージも異なるということだ。Newsであれば、情報に「ニュースらしい価値」があった方が良いだろう。Informationであれば、そこに記載されている情報は、データ感があるというか、情緒感を排したものであるべきかもしれない。

例えばYouTubeでライブ演奏の動画を観たときに、「最高!」「最強!」「すごい!」「天才!」「鬼かっこいい!」と語るけれど、どれひとつとして同義ではない。言葉を扱う以上、それぞれが含むニュアンスは全く別物になる。

言葉がChatGPTに8割がた置き換わる未来もなくはないのだろう。だけど、感性だけはAIには宿せない。心が動く言葉へのチャレンジを、いつまでも続けていたい。