マイナポイント(ふつうエッセイ #449)

たかがポイント、されどポイント。

マイナンバーカードの制度設計について思うことは多々あるが、家族4人で合計8万円相当のポイントが付与されるのは間違いなくプラスなので、粛々と申請の手続きを行なっている。(2022年内が申請期限だ)

しかし、ほんと〜〜〜〜〜〜〜に、手続きが面倒で。辟易してしまう。

特に15歳未満のマイナポイント付与における、保護者の代理申請はなかなか厄介だ。なんせ、保護者が申請した決済手段(僕はJRE POINTを使用した)と同じものは使えず、別の決済サービスを選択する必要があるのだ。

15歳未満(もちろん0歳児も含まれる)の申し込みを、「やむを得ない事由がある場合」と謳っているのがヤバい。こういったエッセイで「ヤバい」という言葉を使いたくはないのだけど、ヤバいとしか言いようがない。きっと誰かは「それはヤバいですよ」と止めたのだろうけど、予算やら優先順位やらの関係で、「『やむを得ない事由』として処理してもらえば良いさ」と判断したのだろう。ヤバい。

「あなたは育児をしたことがあるんですか?」なんて問いを、相手に向かって放ってはいけない。それは、あまりに礼節に欠ける行為だ。だけど、育児経験の有無はさておき、育児のシーンを想像したり、実際に見学に行ったりすることは誰でもできるのではないだろうか。

そもそも、マイナンバーカードを申請し、実際にカードを受け取るというプロセスさえも、ひと苦労なのだ。

本当に、勘弁してほしい。

マイナンバーカードさえ手に入れたら、行政のあらゆる手続きは楽になるという。だからこそ、これだけ予算をかけて普及を推進しているのだろうが、そんな未来はついぞ予感できない。だって、カードを手元に置くだけで、あまりに「楽」からかけ離れたやり取りが発生しているのだから。

人生は、楽じゃない。

そんな一般論を聞きたいわけじゃない。楽できることは、楽したいのだ。

いや、そこまで求めてはいない。せめて「ヤバい」って言わせないでほしい。見切り発車はやめてくれ、生きることだけで精一杯なのだから。