雨戸(ふつうエッセイ #394)

実家には雨戸がある。

先日、オミクロン株対応ワクチンを接種し、療養のために実家に戻った。寝室の窓は、夜は雨戸がひかれ、電気を消すと真っ暗になる。

子どもの頃は、真っ暗な空間が嫌で、豆電球をつけて寝ていた。今はさすがに怖くはないので、真っ暗なままで寝るのだが、睡眠の質がかなり良いと気付いた。(僕だけでなく、一緒に実家に行った1歳児の次男も!)

普段は家でも、光が入ってこないようにカーテンを閉めている。だから雨戸を閉めた状態と変わりないのだが、やはり完全に遮光している雨戸は強力なのだろうか。

都内にいると、友人知人はたいていマンションで暮らしている。彼らの家にも雨戸はないから、普段、雨戸のことが話題にのぼることもない。(地元で生活していたときとて、雨戸が話題にのぼったことなどないのだが)

しかし、こう考えてみると、雨戸はだいぶ過小評価されているのかもしれない。睡眠の質の重要性が問われる中で、雨戸の効用は見直されるべきではないだろうか。重くて、わざわざ開閉する手間が面倒な雨戸だが、睡眠の質にめちゃくちゃ寄与している研究結果が出るのだとしたら。

こぞって雨戸を求める人が増えるかもしれない。雨戸、良いぞ。そういえば、実家にいた数日は、日中ほとんど眠気を催さなかった。雨戸、良いぞ。まじで。