カフェっぽいけど、カフェじゃない(ふつうエッセイ #49)

東京・蔵前にある「自由丁」というお店に行った。

https://jiyucho.tokyo/

「未来の自分に手紙を書ける」というコンセプトのお店だ。滞在時間中に手紙を書いたり、飲み物を飲んだり、あるいは勉強や仕事をしたりすることができる。自由なお店だ。

僕はコーヒーを頼み、1時間ゆっくり滞在をした。

朝イチの訪問で、他にお客さんがいなかったので、店長の山本さんと会話をすることができた。

とても素敵で居心地が良い空間だったので、Instagramなどに紹介しようと思い「自由丁って、カフェなんですか?」と聞いてみた。

すると山本さんは困ったような顔で、「あんまりカフェって言ってないんですよね。強いて言うなら「場所」ってお伝えしてます」とかえってきた。

困ったような顔だったけれど、ちょっと嬉しそうだった。このカフェ、いや場所のことを、心から誇りに思っているようだった。

お客さんは自由に解釈して良い。だけどお店はその解釈に対して干渉しない。

その距離感は、それこそ「自由って何だろう」の答えに近いような気がする。

また行きます。僕なりの解釈が、もっと深まりますように。