上の空(ふつうエッセイ #321)

ボーッとしている、ことがある。

息子が何か話し掛けているのだけど、頭に入らない。声が、右から左へと流れていく。脳が、声をキャッチすることができない。

たぶん、というか絶対に、疲れているのだ。しかも慢性的に。

気晴らしだったはずの読書や映画鑑賞が、創業してから仕事化している。コンテンツとして作られる素になっていて、それじゃ、気晴らしにはなれそうにない。

たぶん、一般的なお父さんと比べて、僕は息子といる時間は多い方だ。世の中には単身赴任をしていて、自分の子どもになかなか会えないというお父さんもいるはずで。だけど、そんなお父さんたちの方が掛け替えのない充実した時間を過ごしているような気がしてならない。

……そもそも、比較するような話じゃないのだけど。

ため息をつく。はあっと息を吐いて、今日の業務完遂を諦めてみる。(けっこう眠いし)

上の空で息子と接するなんて、ひどい父親だと思う。そんな態度を改めたい。そのためには、ちょっとした心身の余裕がほしい。こんなときに、僕ができることは限られている。限られているけれど、すごくシンプルなことだ。

・たくさん水を飲む
・適度に運動する
・良質な食べ物を口にする
・8時間程度の睡眠をとる

しっかり休む。自分の不調に耳を傾け、何をすべきかの声に従うべし。

自らの意思と離れたところで、僕をたっぷり浮遊させてみる。ジャンプアップ!試してみよう。