神さまとの間に愛は存在するのか。夜の伊勢神宮で5分間「ありがとうございます」を唱え続けた話(李生美さん #2)

「ありがとうございます」で神さまに贔屓される

夕方ごろに伊勢神宮の近くにある神宮会館に到着し、まずは講演会を聞くために大きな会場へ向かった。参加人数は400人を超えていて、男女比は半々くらい。40代以上が大半だけど、若い人もちらほらいた。講演会の前に代表の方が夜間参拝について説明をしてくれた。

神さまと人間は、人間の世界でいう親子関係にあたるそうだ。神社にお願い事をする人は多いが、感謝の気持ちを伝える人は少ない。だから神さまに「ありがとうございます」を伝える人は、神さまから特に愛されるという。親も感謝を素直に伝えてくれる子供の方が、可愛がりがあるものだという理屈である。

というわけで、小林正観さんの夜間参拝では、二礼二拍手の後に5分間「ありがとうございます」を唱え続ける時間が設けられている。
神さまに「ありがとうございます」と唱え続けているうちに、今の自分の環境にも自然と感謝ができるようになるそうだ。仕事ができることにありがとうございます。家族がいることにありがとうございます。飢えることがない生活にありがとうございます。
たしかに、そんな謙虚な姿勢で生活をしていると、おのずと運気がまわってくるのも頷ける。

わたしはふと思った。神さまと人間の間にも、親子関係のような愛の受け渡しはあるのかと。感謝を述べた見返りによいことが起きるのは、愛が発生したからなのかと。

講演会後に夕食を食べ、全員が伊勢神宮の鳥居前に集合した。日が沈み、あたりが暗くなった頃に夜間参拝へと出発した。

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