あんぱんとコーヒーと私(ふつうエッセイ #176)

通っているコワーキングスペースでの、朝のルーティンになりつつある。

ビルの1階であんぱんを買い、インスタントコーヒーを飲む。いきなり仕事に取り掛かるのでなく、10〜20分くらい新聞に目を通す。かれこれ2ヶ月ほど続いている習慣だ。(ちなみに朝ごはんはしっかり家で食べている)

最初の頃は、SNSで流れていた気になる社説や寄稿などを中心に眺めていた。最近は、時間は短くとも、全ての紙面を眺めるようにしている。

メディアによって「色」があるのは百も承知だ。無自覚だが、僕が傾倒しやすいメディアもあるのだろう。

その前提は認めつつも、それでも、僕自身の意見や考えが偏っていないかを確認する上で、新聞はそれなりの抑止力になる。

見落としている点はないか。
どちらか一方の主張・主義に寄っていないか。
そもそも「事実」をきちんと認識しているか。

SNSで、自分のタイムラインだけ眺めているだけでは検証は難しい。また、心に余裕がないと受け止められなくなる。

あんぱんは甘く、コーヒーは苦い。

どちらも行き来しながら、少しずつ、1日の気分を整えていく。怒りも悲しみも、完全に消えるわけではないけれど。