いつからか爪の伸びに敏感になってしまい、1週間に二度ほど切らないと気持ち悪くなってしまった。
仕事の大半は、MacBookに向かってパチパチとタイミングすることが多いので、指先の感覚として引っ掛かりを感じると、途端に集中できなくなる。
集中力の問題では?と思わなくもないけれど、爪を切るだけで作業効率が変わるのであれば、もちろん爪を切る。人生で爪を切る時間を総合したら、いったいどれくらいになるのだろう。
*
2015年、DeNAベイスターズの土屋投手が戦力外通告を受けた。
そのときの土屋さんの発言が今も記憶に残っている。
https://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2015/11/19/kiji/K20151119011533220.html
「左手の人さし指と中指の爪はヤスリで削っていたが、無意識に爪切りを使って野球人生が終わったと思いました」
スポニチ Sponichi Annex「DeNA土屋 引退を決意 爪切りで「野球人生が終わったと」」
爪の切り方ひとつで、人生を変える決断をする人もいる。
たかが爪切り、されど爪切り、なんて手垢がついた表現でまとめるつもりはないけれど。何かモヤモヤ悩んでいたときに、爪の形を見て「今日は仕事するのをやめよう」と言っても、あながち間違いではないのではないか。
神は細部に宿る。
そうであれば、爪の中にも神様の片鱗が留まっているかもしれない。