適正体重(ふつうエッセイ #123)

肥満度を示す指標にBMIというものがある。

「BMI = 体重kg ÷ 身長mの2乗」で算出されるものだが、僕はかねてから、この値をあまり信用してこなかった。

ちょっとアバウト過ぎやしませんか?と。

人間の感覚には個体差があり、主観による良し悪しこそが真実なはずだ。

たとえば僕の身長は175cm、体重は60kg。BMIは19.59となる。

日本肥満学会やWHOの判定基準によると「普通体重」と見做される。チャートと計算式を行き来すれば、75kgまで「普通体重」の範囲内となるらしい。

だけど、僕の場合、そこに行かずとも身体が重く感じてしまう。

僕は65kg以上になったことはないけれど、今より15kgも重くなったら、「ふつう」ではいられないのではないかと思う。それは同じ身長で75kgの人を否定しているのでなく、僕という個体にとってのヴィークルには60kgくらいが「ふつう」であり適正体重なのだ。

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ちなみに僕は、2021年までは、58kgがベスト体重だと思い込んでいた。

しかしコロナ禍で運動不足でやや体重が増加している。筋肉量も減ったことによる違和感はあるけれど、意外に60kgを超えても身体へのダメージはない。(むしろ56〜58kgのときは、ときどき風邪をひいていた)

この辺の感覚は、年齢を重ねたことにより、また変化したのかもしれない。

今年はちゃんと運動もしていこうと思うし、定期的にストレッチなど身体のメンテナンスにも注力する予定だ。自分自身の適正体重はちゃんと見極めたいし、見極める主体は「自分」であるべきだなと改めて思うのだ。