そろそろ、りんご1個じゃ足りなくなる。(ふつうエッセイ #707)

我が家の食卓は、なるべく果物を添えるようにしている。

季節ごとの果物が並ぶわけだけど、イチゴやりんごが市場に回らなくなると、途端にレパートリーが少なくなってくる。特に6〜7月くらいは一番困る時期だ。

僕も息子も、りんごや梨のような、「1個」で完結する果物が好きだ。しかし息子が5歳、2歳と成長するにつれ、だんだんと1個のりんごでは足りなくなってきた。

まず5歳の息子は、半分くらいは食べる。2歳の息子は1/4くらいの分量は食べる。残りの1/4を妻と分担するのだが、1/8ずつ分け合うのもアレなので、僕が食べるのを我慢することが多い。(正確にいうと、僕はりんごの「皮」を食べているので、りんごの栄養はかろうじて摂取できている)

でもいずれ、次男も半分の量のりんごは食べたいと思うようになるだろう。長男も半分では満足できなくなるかもしれない。

僕は幼少期、大皿たっぷりの果物を食べていた。

つまりそれは、大皿たっぷりの果物が切られていた、もっと言えば事前にスーパーなどで購入されていたことを意味する。

りんごは安いときなら100円くらいで買えるが、この時期は1個200〜300円ということもある。何だか「みみっちい」計算のようだが、毎日の積み重ねであり、この差はなかなか無視できるものではない。

でも、できることなら、僕の幼少期のように、息子たちにも大皿たっぷりの果物を用意してあげたいと思う。市販されているお菓子がどれだけ美味であろうとも、果物の甘みには敵わない。

そう、心から信じているからこそ。