花火の競争?(ふつうエッセイ #680)

花火大会?誰が競争するの?

5歳の長男が疑問を呈したのに、確かに!と膝を叩いた。江戸時代は玉屋と鍵屋が花火の優劣を競ったとされていて、そこから由来しているのではないか?という説がある。全国の花火大会でもコンテスト形式のものもあるらしいが、基本的に花火に優劣はつけない。優劣をつけるなんて発想が野暮というものである。

じゃあ花火「大会」なんて名称はやめたら?と思うけれど、不思議なことにしっくりくる名称は浮かばない。花火祭りとか、そんな感じだろうか。でもだいたい花火大会というのは、何かの祭りとセットだから役割が重複しそうである。

競争のない大会。

それもまたオツなものかもしれないが。「大会」という名称が不適格さであるにも関わらず、やはり花火の美しさに人は抗えないのである。アフターコロナ、全国で催される花火大会の成功を心より願っている。