すべての起業家に出口を示す。GOZENが見据える美しい経済のナガレ(GOZEN代表 布田尚大さん・前編)

起業家に「出口」を示す意義

GOZENは、比較的小さな案件に集中してサポートを行なっている。その分、社会的なインパクトが小さいように思えた。

布田「GOZENが参入する『M&A仲介』は、設立して数年で上場を果たす企業もあるほど、急成長している業態です。確かに、GOZENが関わっているのは小規模な組織が多いので、M&Aが成立しても、巨額な手数料を期待できるわけではありません。僕を含め小さなチームでやっていく限りにおいては採算が取れるという感じですね」

めちゃくちゃ儲かるわけではない。しかし、それでもソーシャルM&Aに布田さんが意義を見出すのは、起業家に「出口」を示せるからだ。

布田「ソーシャルM&Aが一般的になることで、起業家に『自分たちの事業には出口がある』と知ってもらえます。『ある程度の年商までいけば、GOZENのサポートを受けられる。だからそこまでは頑張ろう』。そんな見込みを持てれば、起業する人も増えるんじゃないかなと。
起業のハードルが下がることはポジティブなこと。会社経営している人たちの重荷を、ちょっとでも下ろしてもらえるなら本望です」

もうひとつ、布田さんが見据えるビジョンがある。起業家の選択肢を増やすことだ。

布田「ハヤカワさんの選択肢として『ずっとfeastをやっていく』方針もあり得たと思います。それはそれで意義のある選択ですが、事業売却に至ったことで、ハヤカワさんには別の選択肢も生まれました。
それは、feastに区切りをつけて、別の面白いものを生み出すこと。ハヤカワさんは自ら『経営は得意じゃない』と言っていて。であれば、ある程度事業が軌道に乗ったタイミングで経営は他人に任せ、彼女は自分のクリエイティビティを発揮するために力を注いだ方が良い。そうすることで、ハヤカワさんには面白いものを生み出す時間ができます。そういった未来を作った方が良いと思って、僕はGOZENをやることにしたんです」

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