前編では、自分が愛して止まない空想の世界の話だったので、
後編では、愛しているものを通じて、自分にとっての愛とは何なのかを考えたいと思います。
何に面白みや、楽しみを感じるかは、人それぞれ。
その度合が強いものが、自分にとっての好きなことであると思います。
私は小さな頃からファンタジーや物語に強く惹かれてきました。それは「好き」を通り越して「愛している」といって良いほどだと断言できます。
時間を忘れて読み漁ってきた数々の小説、数え切れないほど繰り返し観てきたジブリ作品、今でも鮮明に覚えている絵本。
毎日色んなことを考え、人と接し、生活しています。
不意によぎる「あのシーン」「あの登場人物」があるのです。
例えば、好きなジブリ作品の中でも、特に「耳をすませば」は特別な存在です。
小学生の昼休み、月島雫が描く物語を真似して自分でも小説を書き、
高校受験のとき、将来の夢に向かって机にかじりつく姿を見て自分を励まし、
大学生の夏休みに、不思議なお店での素敵な出会いに期待して旅をしてきました。
雫の一挙手一投足がとても魅力的に見えて、髪型まで真似する始末でした(笑)
私はジブリのヒロイン達を尊敬していますが、一番現実的なキャラクターが「耳をすませば」の雫です。
どこか飄々としていて、感情の起伏が激しく、情熱的で、思い切りがある。
文学を愛し、信頼できる親友がいて、親にも自分の意見を言える。
そんなどこかにいそうな一人の中学生が物語の主人公となり、未来を切り開き、魔法の世界の話を生み出す作品にとても夢を感じました。
だからこそ、彼女の目線で世の中を見たいと思い、日常生活でも意識するようになりました。
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