センサー式タッチレスな水道(ふつうエッセイ #92)

自転車の調子が悪い。

ここでも書いたけれど、自転車に不具合が生じるとダウナーな気分になる。そもそも危ないし、定期的にメンテナンスしないとと思う。

今日もコワーキングスペースに行く途中で、車輪が空回りするようになった。チェーンを何度かいじっても、すぐに空回りするようになる。うーん困ったと思いつつ、一番やっかいなのは、手に付着した油汚れだ。

コワーキングスペースのトイレに駆け込み、手の油汚れを洗い流す。石鹸をかけ、水を流す。それだけの動作なのに、なかなか時間がかかった。何故かというとセンサーがなかなか反応しなかったからだ。

センサー式タッチレスの水道は、コロナ禍にはなかなか有難いシステムだ。それほど潔癖な人間ではないものの、不要なものへの接触はなるべく避けたい。

でも、なかなか出てこない。

水の量を節約したいという事情もあるのだろう。でも、どれだけ近付けても水が出てこない。結局、洗い流すのに相当の時間がかかった。

便利なのは良いことだ。

節約志向なのも悪くはない。

だけど、今日だけはこの油汚れを落としたかった。その辺の心情をまるっと理解できるAI要素のつまった水道が、きっと2020年代のデファクトスタンダードになったりして、ね。