コロナ禍とタイタニック(松金里佳さん #2)

2回目の今日は、とてもすきな映画について書きたいと思います。

不朽の名作『タイタニック』です。

みなさんご存知の作品かと思いますので、あらすじは簡単に書き留めておきます。

物語の舞台は、1921年。
その日暮らしの生活をしていた画家のジャックは、豪華客船タイタニック号のチケットをポーカーで手に入れます。その船上で出会ったのが上流階級のローズ。身分の違いはあれど、お互いに惹かれ合う二人。そんな二人を乗せる「沈まない船」と言われていたタイタニック号は、氷山に衝突したことで、氷点下の海に引きずり込まれます。

実際に起きた事故をベースに描かれた本作。タイタニック号は1912年4月14日深夜北大西洋上で氷山に接触し、翌日未明にかけて沈没。1500人以上の方が亡くなったとされてます。

人間は選択できる生き物である

この船は沈む。
救命ボートは乗客の半数分しかない。

「力の強いものが生き残る」という自然の摂理が働けば、成人男性が生き残るはずです。しかし、現実はそうではありませんでした。映画でも描かれていた通り、救命ボートには女性や子どもが優先され、Wikipediaによると、生存率は女性が約7割、子どもが約5割、男性が約2割とされています。男性の搭乗者数は1690人。その中で生き残ったのは、たった338人でした。

この数字は、そこにそれぞれの選択があったことを教えてくれます。

銃口を向けて救命ボートに乗り込んだ人がいた一方、自分も後から行くと嘘をついて、妻だけを救命ボートに乗せた人がいました。
夫妻ともに救命ボートに乗ることを拒否し安らかに最期を迎える選択をした人がいて、演奏家として楽器を奏でながら船と運命を共にした人がいました。

『タイタニック』が教えてくれるのは、「1つのおなじ情報から、人間は何通りもの行動を選択することができる」ということだと、わたしは思います。

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