早くおいでよ、メタバース(ふつうエッセイ #651)

電車に乗っていると、ほんとこれは路線によって客層がまるで違うことに気付く。今も昔も鉄道会社はマーケティング戦略でもって、目敏く、客層ごとの「売り方」を施してきた。これが路線ごとの違いを鮮明にさせてきたし、当人たちも自身の属性(ブランド)を強化させてきたのだと思う。

いま住んでいるところを友人に伝えると、「良いところに住んでるね」と言われる。

でも僕は独立して間もなく、裕福では決してないというのが実情だ。それでも、そういったことは「瑣末」な情報として処理しがちだ。だから1年目の役員報酬の金額を伝えたりすると、相手は目を丸く、そして絶句する。たぶん法人創業を経験した人は、みんな「そういうもの」と認めてくれるのだけど、そうでない人はなかなか理解してくれない。僕も創業するまでは理解していなかった、というか、役員報酬という考え方も知らなかった。みんな、それなりに大変な思いと覚悟で創業していたんだなと思うと、今やエゴの塊のようになってしまった「創業社長さん」たちにも寛大な心を寄せられる。いや、というか、おれも最低限それくらいは頑張らないと寛大な心もくそもないぜという感じである。物を言いたければ、まず稼げというやつだ。

「というやつ」と書いたけれど、そんな不文律はない。

そんな我が家も、来春に向けてのライフスタイルは喧々諤々議論している。良い頃合いを見つけられたらと思うけど、今の生活に馴染みすぎて、なかなか「引っ越し」に踏み切れない。メタバースの世界さながら、我が家が3次元的にスペースを拡大していければ良いのだけど、物理的な空間の制限はまだまだ大きい2023年である。

マーケティングに抗いながら、ベストを探っていく。ちょっとくらい、ワクワクしたいんだけど、非常に腰が重い今日この頃です。さあ、明日から月曜日、頑張っていきましょ!