0MBで生活する不便さ(ふつうエッセイ #541)

まさか誰が27日間で28.5GBも使うと予想するだろうか。

気が付いたときには、信じられないくらいの消費ペースで進み、ついに昨日、僕のLINEモバイルは文字通り残量が底をついてしまった。Wi-Fiにつながらない環境でオンライン会議が続いたことが原因である。

普段僕は、Wi-Fi環境がある場所で仕事をしているのだが、移動中など、LINEモバイルの電波を頼ることは多い。ラスト1日だけとはいえ、移動中にGoogleマップが起動しないのは不便極まりなかったし、メールもろくに読み込まない。生きた心地はしたけれど、手枷足枷ならぬ、iPhone枷がついたような気分になった。

明日からは通常通り、容量が回復する。

もうちょっと大事に使おうと思うだろうか。それとも、すっかり忘れてサブスク動画視聴を繰り返してしまうだろうか。

喉元過ぎれば熱さを忘れるとはよく言ったもので、こうした不便は1週間も経たないうちに忘れちゃうんだよな。せめて……と思い、こうして「確かに今日は不便だったよ」という記録をメモに残している。

なんて思っているけれど、僕も誰かの「不便(あるいは不興)」を買っているなんてことはないだろうか。

「あいつ、今日も不便だったな」なんて思われていたりして。自分のことは、なかなかよく分からないんだよな。くわばら、くわばら。