日焼けたくない。(ふつうエッセイ #684)

何年ぶりか、日焼けをしている。

日焼けをして、上半身の皮がむけている。古い皮が焼けて、ぼりぼりと僕の皮膚から離れてくる「汚れ」のようなものは、少し前まで当たり前のように僕にひっついていたものだった。

日焼けとは、やけどの一種だ。

小学生のときは、毎年日焼けすることが「良し」とされた。プールや海水浴に終日滞在し、翌日以降にぼりぼりと皮がむけていって、それもまた風物詩のようなものだった。

本当に久しぶりに皮がむけて、こんなに痒くて痛かったのかと驚いている。今日なんかはむけているのを実感し、暇さえあれば身体に触れていた。

日焼け止めクリームを塗れば良い。

そんな簡単なことができないのはなぜだ。日焼け前の自分に問いただすのだが、「塗る時間がなかったんだよね」とごにゃごにゃと呟いている。実に言い訳がましい。日焼けはかつて健康の象徴だったけれど、今や、日焼け対策をしなかった言い訳がましい大人の象徴に成り下がっている。なんというか、時代は変わってしまったんだな。

明日から休日。子どもたちとプールに行く約束をしている。今度こそ、日焼け対策をしようと心に誓った。しかし人間、誓いを反故にするケースは多々あるのよねえ。