半分眠っている頭。(ふつうエッセイ #627)

学生時代、寝不足は翌日にきた。眠くて眠くて仕方がない。だから眠ることもあれば、眠らず栄養ドリンクで凌いだこともある。いずれにせよ、すぐに&ダイレクトに、脳髄に「今すぐ眠れ」と指令が送られていたのだ。

38歳になった今、寝不足は翌日には半分くらいしかこない。「まあ、確かに眠いけれどね」といった具合で、意外に頭は冴えている。半分くらいは眠っているけれど、何とか踏ん張って仕事に臨むことはできる。だがしかし、だがしかし。逆接の接続詞を繰り返してしまうほどに、38歳の寝不足は翌日「以降」にじわじわと身体を蝕んでいく。もう何というか、脳内に巨大な烏賊でも入っているのでは?と思えるほど、頭が上手くワークしない。しんどくて、TwitterやFacebookを眺める時間が多くなる。脳は、ちゃきちゃきした稼働を許さない。ふたり、さんにん、足を引っ張るようなやつがいるような感覚。

昨日、26時に眠った僕。

今日は、半分眠った頭で、どうにかこうにか仕事をこなした。もし仮に経費精算なんてやっていたら、何度も計算ミスを繰り返していたことだろう。

今日は、やるべきことを淡々とこなすしかない。仕方あるまい。寝不足せざるを得ない状況を作ってしまったのは、他ならぬ自分である。

思えば、大学受験のときだって、普通に7時間くらいは眠っていた気がする。僕にとって寝不足は、まだまだ人生の半生で経験した出来事に過ぎない。まだ寝不足に身体が慣れていない。慣らすつもりはないのだけれど。