興味を引く紹介文(ふつうエッセイ #623)

妻から、興味深いツイートを教えてもらった。

静岡シネ・ギャラリーは2003年に開館された映画館。行ったことはないけれど、会員制度など、大手シネコンだとやりづらい企画を実施しているユニークな映画館というイメージを持っていた。

そんな彼らが、気持ちを込めて映画のことを紹介している。

もちろん、こういった文章は好き嫌いがあるだろう。実際にコンバージョン(映画館への来場)を促進しているかどうかも分からない。いくらツイートがバズっていても、静岡県のシネフィルの心を掴まなければ商売にならない。

そういった現実的な問題はありつつも、僕はこういった姿勢は素晴らしいなと思う。

担当者も、「ああ、このツイートって意味あるのかな?」と悩むこともあるんじゃないか。上司に「もうちょっと来場につながる仕事したらどうか?」なんて白い眼を向けられていることがあるかもしれない。(全部、僕の想像です)

あえて「効果がない」という前提で進めてしまうけれど、たとえ効果が小さくても、そこに何らかの意思がこもっている企画は誰かに伝わるはずだ。逆に効果が大きくても意思がこもっていなかったとしたら、すぐに忘れられてしまう。もちろん日々キャッシュに追われる経営者の気持ちからすれば「効果が大きいことをやってくれ」と思うかもしれない。だけど、たぶん比較なんてナンセンスで、どちらもそれぞれ意義があることだと思うのだ。

「小学校の頃から揃いのスプーンみたいにぴったり一緒の親友同士がそれを中学でイジられて、片方が意識してしまって一緒に遊べなくなる映画」

うーん、僕には逆立ちしても、生み出すことのできない映画紹介文だなあ。