師走が充実していた試しがない(ふつうエッセイ #459)

師走だ。

師匠も入るくらい忙しいから「師走」なんてのは、子どものときから何度も聞かされていたけれど、とにかく慌ただしくて辟易する。

タイトルの通り、これまでの人生で、師走が充実していた試しがない。「12月は最高だったな!」と思えたことって、未だかつて一度もなかった。そしてこれから「12月は最高だったな!」と思えることって、全く想像がつかないのだ。

どうして12月は忙しいのだろう。

まず、12月を「年末」として、締切期限に定めている会社が多い。だからそこに向けて、いつも以上に走り抜けようとする。無茶なスケジューリングをねじ込む人もいるのだろう。「年末までに」を掛け声に、一生懸命仕事をするのだ。

次に、年末ならではのイベントが多い。昨今はコロナ禍だったが、3年ぶりに忘年会や納会を行なう企業も少なくないそうだ。前述の通り、忙しいのに個別のイベントが挿入される。稼動時間が限定されるという罠ではないか。飲み会に限らず、年賀状を書いたり、大掃除をしたり、クリスマスに精を出したりなど、年末特有のイベントに忙殺されることも。超大変なのだ。

最後に、「忙しい」と感じると、そのまま上滑りするように忙しく感じるのではないか。タスクが多いことに四苦八苦し、少しでもタスク処理が遅れると混乱してしまう。集中できず、作業の手が止まることもある。単純作業ならこなすことができるが、クリエイティブな仕事は手がつかなくなる。「重要な仕事ができなかった」といった感覚は、忙しいという感覚をより強めているように思う。まさに、悪循環だ。

適当に色々挙げてみたが、当然ながら、忙しさが緩和されることはない。

それでも今年の12月は「年末までに、今年中の仕掛かり案件をゼロにする」という目標を掲げた。

ズラーっと並んでいるタスクを、ゼロにする。

それを目標に、なんとか2022年12月を駆け抜けたい。一緒に、頑張っていきましょう!