鮭を焼く(ふつうエッセイ #374)

グリルを洗うのが面倒で、可能な限り、フライパンで魚を焼くようにしている。

グリルの方が美味しいという人もいるが、僕はそれほど味に違いを感じない。もちろんグリルで焼くべき魚もあるのは承知していて、そのときはグリルを使用している。

フライパンで焼ける魚の代表例は、鮭だろう。

油をひかず、まずは皮面から中火で3分。ひっくり返したらふたを閉めて3分蒸し焼きにする。これで十分、美味しい焼き鮭が完成する。

そのまま鮭を食べても良いし、鮭フレークのような形でご飯にまぶしても良い。サラダに焼き鮭をまぶして乗っけるのも、なかなか美味しい。

鮭はもともとオレンジ色だけど、焼いていくと、目視で確認できるほど身がしまる。焦げた跡さえもシズル感がある。なにより良いのが、そのまま食べてもOKであること。塩も片栗粉もつける必要はない。いたってシンプルな食材なのだ。

もちろん鮭のレシピは多様だ。きのこと一緒にホイル焼きしても良いし、バターと和えても最高だ。

大人から子どもまで愛される食材。「鮭のような人間になりたい」と話してもお釣りがきそうなくらい、鮭とは無双な存在なのである。