4月2日と8月23日(ふつうエッセイ #37)

9月30日、あるいは10月1日が真ん中だと思っている。

僕は今年37歳になった。僕は8月生まれなので、同世代よりは少しだけ早く37歳になる。

中学の頃の友人はたまたま早生まれが多くて、かつて僕が誕生日を迎えると、ひとあし先に年を重ねたような気がして居心地が悪かった。5〜8ヶ月を経て彼らも同じ年になるのだが、誕生日の瞬間は少し「外れた」ような感覚があったのだ。

同級生に4月2日生まれの方がいるのだが、彼女は、誰よりも早く年を重ねる。そりゃそうだろ、という感じもするのだが、彼女にとって誕生日とはどんな意味を持っていたのだろうか。誰よりも早く9歳になり、10歳になり、11歳になる。38歳になる。嬉しいのだろうか、複雑な思いを抱いているのだろうか。それとも何も考えていないのだろうか。

いずれにせよ、4月2日生まれの人の気持ちを、8月23日生まれの人はなかなか理解し難いよなと思う。

4月2日生まれの人は、365でだいたい0.2〜0.3%いる計算になる。

* * *

誕生日にはそれぞれの物語がある。

ちなみに8月23日生まれの人は、自らの星座が「獅子座」なのか「乙女座」なのかで揺れている。星座占いでは9割が乙女座としてポジショニングされているのだが、1割は獅子座として占われる。

二重国籍ならぬ、二重星座。

なお僕の場合、獅子座だと固く信じて生きてきた。8月23日生まれの「あなた」はどうだろうか?