Whyを語るとき(ふつうエッセイ #32)

ここ数日「ふつうごと」の記事取材が続いている。

インタビュイーの皆さんが魅力的で、素晴らしい記事になることを確信している。仕事が楽しいと思える瞬間だ。

「ふつうごと」のインタビューでは、最初に「なぜ〜〜〜?」を聴くようにしている。なぜその仕事を始めたのか。なぜ前の会社を辞めたのか?なぜ新しく企画しようと思ったのか。

色々な順序をすっ飛ばしてターニングポイントに迫ろうとするなんて、実に図々しい行為だ。それでも、第一声で本音(らしきもの)が出てくるから、代替不能の問いとして機能し続けている。

冒頭に限らず、インタビューでは繰り返し、そして異なる角度から「Why」を聴く。

彼らにとっての動機であり、出発点であり、今なお持続している理由でもある。

Whyは最初からブレずに存在することもあれば、空っぽの中から徐々に積み上げられることもある。また「なんでだろうなあ?」と腕組みしてしまう場合もあるけれど、それも含めてリアルな肉声だ。

Whyを聴いた後の、リアクションの良し悪しは、千差万別だ。だけどその問いが触媒となって、新しい気付きが生まれたら良いなと心から思う。

なんで?
なんで?
なんで?

時々は立ち止まって、自分にも問い掛けてみよう。