NOPE(ふつうエッセイ #368)

ジョーダン・ピール監督の最新作「NOPE」を観た。

本当は公開日に観たかったのだけど、どうやらスティーヴン・スピルバーグ監督の「未知との遭遇」が関連作品となっているらしい。より楽しむために予習しておいた方が良いのでは?なんてことを考えていたら、観ないままズルズルと日が経ってしまった。

昨夜も、色々やるべきタスクは溜まっていたのだけど、「今日はなんとしても『NOPE』を観に行きたい!」との衝動に襲われた。そのまま電車に乗り込み、IMAX上映の映画館で鑑賞するに至ったのだ。(ちなみに、結局「未知との遭遇」は鑑賞していない)

ジョーダン・ピールの過去作「ゲット・アウト」「アス」のファンなら、まず冒頭シーンでゾクッときたに違いない。そんな粋な演出に始まり、2時間強があっという間。あああ、あああ、あああ!って心の中で悲鳴をあげながら、どうなるのか予測つかないホラーを心ゆくまで満喫できた。ホラーが苦手な人でも楽しめるホラー。まだまだ上映は続くと思うけれど、IMAXカメラで4割撮影されたということで、IMAXの映画館で観るべきだろう。(普通のスクリーンだと画角に「あの」映像が画角に収まりきらない)

「書く」ことを職業にしているにも関わらず、鑑賞直後のnoteにはひどい感想文を綴っている。ただ「NOPE! NOPE!」といっているだけの文章だが、「映画を言葉に変換する意味ってあるのだろう」という久しぶりの感覚に陥っていたので悔いはない。圧倒的なものを前に、人は恐れ慄くこともある。僕にとって「NOPE」とは、そんな力を持った存在なのである。