1周年と、新しいスタート(ふつうエッセイ #333)

2021年8月4日が創業記念日だ。

2021年2月頃に「株式会社TOITOITO」という名前を思いつき、勢いのまま創業に向かった。家族にはかなり心配を掛けてしまったけれど、なんとか周囲の協力のもとで1年を駆け抜けることができた。

1年目の通信簿みたいなものがあったら、どんな評価が下されるだろう。「よくがんばりました」なのか「もっとがんばりましょう」なのか。だいたい評価なんてナンセンスだと思いつつ、まあ、どっちもだろうなと適当なことを着地点にしてみる。

短距離走のアスリートが大会に出たとする。ものすごく準備をして、1等賞を狙うべくスタートラインに立った。1等賞が取れれば、文句なしに「よくがんばりました」で良いかもしれない。ただ2等賞だったらどうだろう。「よくがんばりました」はお預けで、「もっとがんばりましょう」として評されるのだろうか。

さらに、それぞれのケースでタイムは変わらなかったとする。全く同じタイムだったのに、ライバルが自分よりも速く走ったか、そうでなかったか。比較としての順位が変わるだけで「よくがんばりました」かどうか決まるのは合点がいかない。

たぶん創業1年目には、そんなことがたくさん発生している。これ以上やることがないくらい奮闘したとは言い難い。なんやかやサボってしまったことも多々ある。体調を崩して2, 3週間を棒に振ったこともあった。

それでも、いまに至る道のりにおいて、無駄だったことは何ひとつない。「キレイゴト」でなく、そう断言できる。

新しいスタートは、1年前とは違うワクワク感に包まれている。新しい事業もローンチする。きっと良い出会いも作れるはずだ。

こんな気持ちを、また1年間持ち続けていたい。そしたら次こそは、文句なしに「よくがんばりました」を贈ろうと思うのだ。