アルバイト募集中(ふつうエッセイ #217)

外食で、とても美味しくご飯を食べて。

それがチェーン店であっても、そうでなかったとしても、アルバイト募集中の張り紙を見たときにちょっとだけ現実に引き戻される感じがするのは僕だけだろうか。

その張り紙がトイレに貼られていたり、テーブル席のタブレットで表示されてたり、あるいは客の導線上の目に付くところに貼られていたり。

今日、外食したところは、全国でも評判の良いチェーン店なのだけど、客の導線上に堂々とアルバイト募集の張り紙があった。「ダブルワーク歓迎です!」の張り紙に、人材不足の深刻さを感じてしまう。

不満を言いたいわけではない。いわゆるコスパ抜群の金額で、美味しいご飯を食べることができた。バックヤードの悲哀も含めたサービス料だということは理解しているのだけど、人事採用を経験した身としては、店長さんの必死さも透けて見えて切なかった。

飲食店の場合、張り紙経由での応募もそれなりにあるのだろう。

毎日何十人、何百人も捌く中で、応募に至るのは何パーセントなんだろう。大多数の人たちにとっては関係のないことに、希望を託すのが「アルバイト募集」の張り紙ということで、なんだかもっと良い方法はないものかと考えてしまった夜だった。

別段、アルバイト募集の張り紙を否定しているわけでもないのだけど、ただ、もっと良いやり方ってないのかなと。そう思っているだけです。