ポップコーン(ふつうエッセイ #677)

映画館で食べるポップコーンは、好きだと思う。

本当は文句なく「好き」だと言いたいのだけど、30パーセントの確率で「ヘナヘナ」のポップコーンに遭遇してしまう。ああ、もう作ってからだいぶ経ってしまったな、という食感。噛んだときのサクッと感がなく、「外れだなあ」と残念に思うのだ。

美味いポップコーンは、文句なしに美味い。最初から最後まで(つまり上から下まで)、新鮮さは減じない。これは回転率の問題で、新鮮な状態のままお客さんに提供できるという仕組みなんだろうか。それとも最新のポップコーンメイカーによって作られているからなんだろうか。僕はポップコーン専門家でないので、その詳細は不明である。

映画館では、だいたい塩味とキャラメル味のポップコーンがある。僕は断然キャラメル味が好きなのだが、なんとなくそれは少数派のように思える。なぜなら、お祭りの屋台で作られるポップコーンは塩味だからだ。塩味が多いということは、

・塩味の方が利益率が良い
・塩味の方が需要がある

の2点が考えられる。いずれにせよ、ポップコーンでキャラメル味を注文する客は少数派なんじゃなかろうか。(と思って調べたら、けっこうキャラメル派が多いようで安心してます)

まあ、いずれにせよサクッと感のあるポップコーンでないと、美味しさも半減するわけで。技術の進化よ、ポップコーンにも恩恵を与えよ。さもなくば、映画文化はじわじわと衰退するはずだ。なーんてことはないと思うけれど、やっぱり美味しいに越したことはないですよね。