このドライヤー以外は。(ふつうエッセイ #612)

別にドライヤー通というわけではないのだけど、自宅にあるドライヤー(妻が購入したもの)を、僕は大変気に入っています。

だから自宅を離れ、そのドライヤーが使えなくなったとき、ほんの少しストレスを感じてしまいます。先日はゴールデンウィークで実家に帰省したため、1週間ほどドライヤーを使えませんでした。

「ああ、やっぱり、うちのドライヤーって最高なんだな」と思ってしまうほど。我が家のドライヤーのパワーおよび性能が素晴らしいのです。(ちなみに使っているのは、Panasonicの「ヘアドライヤー ナノケア ピンクゴールド EH-NA98-PN」です)

一応、実家のフォローもしておいた方が良いですね。

実家のドライヤーだって、決して「お粗末」なわけではないんです。ちゃんとしたやつ……って、どこから「ちゃんとした」もので、どこから「ちゃんとしていない」ものなのかは分からないけれど、安旅館に申し訳なさげに置いてあるドライヤーとは違います。

お粗末なドライヤーとは、たぶん僕が一人暮らしのときに使っていたような、6千円くらいのドライヤーを指すのではないでしょうか?……って、これも誤解を招きそうですね。全く否定するつもりはなくて、むしろ、当時の僕の毛髪は、そのお粗末なドライヤーに守られていたわけですから。

声を大にして言いたいのは、我が家にあるドライヤーが最高に使いやすいということ。(「お粗末」とは便宜的な表現に過ぎなくて。最高と比較した際の表現であり、6千円のドライヤーだってそこそこ活躍しましたよと、彼(彼女)の名誉のために付記しておきます)

我が家のドライヤーの良いところは、家族全員が、文句なしに使えること。息子が乳幼児だった頃から、お風呂上がりに優しい風をあてています。髪がふさふさになった今も、ハイパワーで速乾。時短の効果も目覚ましく、重宝している次第です。

でもほんと、20代の頃は、2万円台のドライヤーを使うなんて、思ってもみませんでした。人間の価値観って変わるものですね。ちょっと言い過ぎな気もするけれど、今のドライヤーが壊れたとしても、また同じ価格帯のドライヤーを買ってしまうと思います。このドライヤー以外は、もはや使う気になれないのです。